words

 <か>というひらがな、昔の人はこれを「他者性」として感覚していた

<か>は遠くを指す。すなわち遠称指示代名詞である。 愛し 哀し (かなし) (かなし) つかまえたとたん、他者はするりと抜け落ちてしまう存在である。愛するとは、哀しき行為なのである*1。 *1:ベタだな‥

 『監獄の誕生』p.174

法学者ないしは哲学者たちが契約というもののなかに、社会体の建設もしくは再建のための原初的モデルを探求していた一方では、軍人は、さらには彼らとともに規律・訓練(discipline)を旨とする技術家たちは、個人および集団にわたって身体への強制権のため…

 眼前の不可視

……数百年後に、この同じ場所で、他の一人の旅人が、私が見ることができたはずの、だが私には見えなかったものが消滅してしまったことを、私と同じように絶望して嘆き悲しむことであろう。(レヴィ=ストロース、悲しき熱帯) 鳥肌。

Jacques Derrida, Politics of Frendship

"...no one is around for anyone any longer, and that this is indeed death, this dying of which Blanchot has complained not that it is fatal but that it remains impossible."

 残されたるは文体の試論のみであろうか

上記の川端康成に関連して、哲学者内山節が講義で語った文章論を。 レポートの評価に関して 自分の視点でそのテーマを論じ切れているかどうか 文章に力があるかどうか=そのテーマに本気かどうか これは文章のうまい下手とは別 文章のうまさ 評価の順 1>2…

 川端康成『新文章読本』

「言葉は人間に個性を与えたが、同時に個性をうばった。一つの言葉が他人に理解されることで、複雑な生活様式を与えられたであろうが、文化を得た代わりに、真実は失ったかも知れない。言葉の理解は人と人との契約による。言葉を表現の媒材とする小説は、故…

バタイユ

id:yomayoma20040512さんのとこよりお借り。 「−人間に思考が与えられたのは、世界を自分の基準にあわせて配置するためなどではない。自分の基準のもとで、この世界に惑うためだ。−」 バタイユ。この人には立ちつくす系の憧憬の念を抱く。異論はあろうとも。…

明日は院のゼミ潜ってロラン・バルトだ。

id:chocolat_chaudさんとこよりお借り。 「人はけっして他人のために書くのではないこと、何を書こうとも、そのことでいとしい人に自分を愛させることにはならぬのだということ、エクリチュールはなにひとつ補償せず、昇華もせぬこと、エクリチュールはまさ…