2004-07-01から1日間の記事一覧

 理念型

彼の求めるのは、かかる概念を使用する場合にはいつも、理念的な思惟上の構成物であるという、その性格が、入念に保持され、[研究者が構成する]理念型と[対象の]歴史事実とが混同されないことだけであろう。 これは実際にはかなりナイーブな問題でもあること…

 現実から乖離する理論

諸概念は彼には目標ではなく、個別的な観点からで意義ある諸連関を認識するという目的のための手段なのである。 これは本当に重要な点だと感じる。ある命題は自らが属する理論体系内での整合性を保とうとして、不自然に現実から乖離したものとなる傾向が多々…

 M.ウェーバー「社会科学的および社会政策的認識の「客観性」」より、自分のための写筆メモ。

史的研究上の概念とは、「本来何なのか」「真実とは何なのか」と、その意味を突き止めようとする試みは、絶えず繰り返されるが、しかしその試みには、これで良しという終わりは決してない。したがって、全く正常なことなのだが、それらを使って歴史学が絶え…

 M.ウェーバー「社会科学的および社会政策的認識の「客観性」」より。

ウェーバーの言う「理念型」。彼はある理論が個別的にしか成り立ち得ない(普遍としては存在し得ない)ことを指摘する。だが同時に彼は、個別性の認識は普遍性を追求しなければ立ち現れてこないこと、個別的(相対的)、だからこそ普遍を問う必要があること…