現実から乖離する理論

 諸概念は彼には目標ではなく、個別的な観点からで意義ある諸連関を認識するという目的のための手段なのである。

 これは本当に重要な点だと感じる。ある命題は自らが属する理論体系内での整合性を保とうとして、不自然に現実から乖離したものとなる傾向が多々見受けられる。その際に突破口は、たとえば社会学に対する認知科学からの棄却、あるいは学システム以外からの棄却といった形に、あるのではないか。それ故に視野は広く保ちたいと考えて生きてきた。たとい浅くとも。