時計じかけのオレンジ

はいはい何度見ても文句なし。97点。

22 :Student ◆HuJTtestJI :03/10/26 12:17
どうでもいいがこの作品は原作と映画ではクライマックスが全くの正反対になっているしかも映画が余りにヒットし過ぎたせいかその後出版される原作本は全て映画と同じ結末つまり最終章をカットした編集になってしまっている.これには原作者のアンソニー・バージェスも腹を立てているみたいだが,未だに修正されていないみたい.原作の本来のクライマックスは今のところ早川書房から出てる全集に収録されている奴で読むことができるみたい.漏れは大学の図書館で見つけて読んだ.

へぇーへぇ。思うに映画って「何か突っ走ってるな感≒斬新性」+「小憎いアートセンス≒美」+「色々な解釈へ拡散しうる深さ」が絶妙に兼ね備わったときに「名作」と呼ばれるような気がする。少なくとも、自分はそう感ずる。

社会心理学的ではなく心理社会学的なこの映画。それにしてもあまりにタイムリー、しかも米国産。虐待マニュアル。思わずそっち方面で意味を読み込む。心理学を学ぶにつれて了解されたのは、いかに人間の心が脆い(=それ自体で強度を持たない)のかということ。過酷な条件下に追い込まれた状態で理性が抗える範囲は知れているとしたら、制度的にチェックしていくしかないのか。そもそもそんなことは可能なのか。ただの米国政府批判はピントがぼけている。少なくともヴィクトール・フランクル『夜と霧』に希望の灯火を燃やしているばやいじゃない。