2004-12-23から1日間の記事一覧

人間の性差は、短期的な関係において最も顕著にあらわれる

男性→短期的なセックスのコストはほとんどない。しかし中・長期的な関係(ex.付き合う・結婚する)となると、コストは劇的に増大する。したがって、メスに対するえり好みが、男性においても激しくなる。 女性は妊娠のコストが大きいので、短期的なセックスを…

では、どうして両性ともに似たような「心」が進化してきたのか

第一の要因は、「両性間の遺伝相関」と呼ばれるものだ。両性はほとんど同じ遺伝子を共有している(22組の染色体は共通、性染色体のたった一組のみが異なる) 繁殖上有利となるような突然変異遺伝子は、両性に伝えられるだろう。性的好みも両性に伝えられるだ…

メスはオスの質を選ぶ「性的好み」を進化させ、オスは性的装飾形質を進化させる

メス→子どもを一人産み育てるコストが大きい。ゆえに、質を重視。オスを選ぶ オス→セックスだけならばコストがかからない。ゆえに、いかに多くのメスを確保できるかを重視。メスに選ばれるような、性的装飾形質を進化させる

求愛の努力と子育ての努力のトレードオフ

男性は、何人の子どもを持つかにおいて女性よりもずっと変異が大きいが、そのために、有性生殖は、男性にとってよりリスクが大きく、より報酬の大きいゲームなのである。女性は、子どもの数における変異が小さいので、子どもの質により多くの注意を払う。 女…

 自然淘汰と性淘汰

進化の「適応」を説明するふたつの側面、生存と繁殖。 生存→自然淘汰 繁殖→性淘汰 これまで性淘汰の観点からの説明がなおざりにされてきた。しかし「心」は、性淘汰から説明した方がうまくいく。