状況的認知論とハビトゥスとの違い

ハビトゥスは、ある種の弾性のような持続性を持ち、それゆえ対象を構造化する傾向があるとされる。この点で状況的認知論とは異なる。

「船や空港は、あくまで認知活動のリソースや道具に囲まれた場であり、人はそれを様々な形で利用しつつ、それに部分的に制約されつつ、しかし自由に実践(プラクシス)する。しかし社会構造とは、むしろ人と人とのインターラクションの制約の諸レベルであり、それゆえ社会構造とは、単純に活動主体によって操作されるリソースなのではなく、むしろ活動主体間の相互制約の形式なのである」
「状況的認知の研究においては、こうした社会構造的側面は、分析の前面に出てこない」