自分はどうしたいのか

 つくづく思うに自分は文化人類学をやりたいわけではないんですよね。あくまでそれは通過点であって、自分の納得のいく問いの立て方をしたいだけ。とりあえずは目指せ学振取得。それはともかく、ある研究対象の真実を知りたいわけではない。より事実に迫りたいわけでもない。ある問いを立てる(ある概念を通して物事を見る)ことによって、何がより豊かに見えてくるのかに関心がある。問いの立て方によって、対象にアプローチする方法によって、現実はいかようにでも捉えることができる。大切なのは「どのようなとらえ方をすると、どんな意味が見えてくるか、何がわかってくるか」であると考えます。


 「○○(対象)とはどのような存在か」という問いの立て方はできない。普遍としての存在はない。ただし、関係としての存在はある。「時間とは何か」と問うことは、「時間に対して人間はどのような関係を切り結んでいるか」と問うていることに他ならない。その「関係の切り結び方」をより知りたいというだけなんだな、と思い至りました。